ディスコグラフィー
Discography
タイトル | Will You Love Me Tomorrow? |
発売日 | 2014年1月22日 |
品番 | QACK-35033 |
発売元 | T&Kエンタテインメント株式会社 |
販売元 | コロムビア・マーケティング株式会社 |
価格 | 2,000円(税込) |
Funky Ritsuco Version!(FRV!)は、様々な曲を踊り出したくなるリズムに乗せて演奏する、ラテンフュージョンジャズロックバンドだ。2度の国際交流基金主催人物派遣事業中南米(コロンビア、ドミニカ、キューバ、ベネズエラ、ボリビア、ペルー、パラグアイ)公演など、国内外で会場全体を巻き込む熱い熱いライブを繰り広げてきた。
通算5作目となるこのCDは、ラテンフレーバーを振りかけて更にパワーアップした60~70年代のロックの不朽の名曲とセンティメンタルな遠藤律子オリジナル曲が光と影となり、ジャンルを超えて大活躍中のミュージシャンが揃って、同時録音のスリリングな演奏の中で各人の人間の魅力と確かな音楽力が響きあい、「FRV!一座」と言う趣の、楽しくてそして情感溢れる作品になった。
1.「Move Over」
二十代で散ったブルースロックの歌姫ジャニス・ジョプリンの大ヒット曲。メレンゲ(ドミニカ)とリンガラ(アフリカ)のミックスリズムに乗ってバンド全員でかっ飛ばすライブ感あふれる演奏は、FRV!の新しい世界へのドアを開ける1曲だ。
2.「旅立ち」(A Day Of Voyage)
未知の世界に一人で旅立つ時の不安と期待、様々な想いに揺れる心をバイヨン~サンバにして、箭島裕治の流麗なベースメロディから岡部洋一のブラジルの楽器へピーキ・ジ・マウンの演奏のエンディングまでつないで行く遠藤律子オリジナル曲。
3.「Strange Brew」
エリック・クラプトンが参加して1966年に結成されたブリティッシュロックバンド、クリームのブルースナンバーをニューオリンズ系の8ビートでジャズロックにアレンジ。歌とバンドのディープなかけあいが盛り上がって、最後はちょっとサイケデリックなファンクになる。
4.「Long Ago And Far Away」
カントリーロック系の名曲を作り続けているシンガーソングライター、ジェームス・テイラーの代表的アルバム「Mad Slide Slim and the Blue Horizon」(1971年リリース)に収録された、彼らしいつぶやくような美しいメロディの曲を、ギロが加わった8ビートでゆったり演奏、冬の陽だまりのような2管のハーモニー。
5.「Mrs. Robinson」
サイモン&ガーファンクルの1968年大ヒット作。映画「卒業」に使われたこの曲の洒脱な雰囲気のメロディを軽快なルンバワワンコーに乗せて、ルイス・バジェがジャジーにアドリブして、キューバと日本の音楽シーンをつなぐコンガ奏者の納見義徳が熱いソロを聴かせる。
6.「Will You Love Me Tomorrow?」
アメリカを代表するシンガーソングライター、キャロル・キングのラブソング。1971年に発表された歴史に残る名作アルバム「タペストリー」に収録のこの曲は、最初に1960年に女性R&Bグループ・シュレルズに提供されてヒットした。ミュージシャンが「スロー3連」と呼んでいるリズムにして、マリア・エバが艶やかな美声で熱く切なく歌って、ソウルフルなナンバーになった。
7.「Living Loving Maid」
世界で最初にヘヴィメタルと呼ばれたブリティッシュロックバンド、レッド・ツェッペリンの1969年発売の2ndアルバム収録の曲。ブラジル北部(ノルジスチ)のリズム・サンバヘギに乗せて遠藤律子のファンキーピアノから岩瀬立飛の重心の低いロック魂のドラムフィルインでヘヴィに展開する。
8.「いのちのきらめきを」(Autumn's Fading Sparkle)
秋の木漏れ日に、移ろいゆくいのちの儚さとそれゆえの輝きを感じて。カントリーロックの香りがする8ビートでしみじみ聴かせる遠藤律子オリジナル。
9.「P.S.I Love You」
1962年のビートルズ初シングルに収録のポール・マッカートニーの曲を、オリジナルよりスローな8ビートにして演奏、エレガントなジャズバラード風味の作品になった。
10.「君のいない季節」(Summer Again,Without You)
大切な人の一生、映画にしたならばそのエンドロール、そんな曲想のスロー16ビートの遠藤律子オリジナル。藤陵雅裕の心優しい歌心のソプラノサックスが物語る、後奏曲。
11.「Dale」(かごめかごめ~ずいずいずっころばし)
懐かしい2つのわらべうたを「だあれ」という歌詞でくっつけて、アバクワのリズムに乗せてかごめかごめ、チャチャディスコでずいずいずっころばし、一座全員でノリノリファンキーな歌と演奏だ。
遠藤律子さんのバンドの最初のアルバム「SUNSHINE」RITSUCO ENDO FUNKY RITSUCO VERSION! (1992年日本クラウン)からご一緒し、その都度早稲田大学音響研究室で研究中であった高速1ビット方式でも録音してきました。1997年のCD「FRV!」では当時の赤坂の日本コロムビアのスタジオでおそらく日本初の1ビットマルチチャネルレコーディングを行いました。
一般にデジタル録音には40~200 kHzの標本化周波数と16~24の量子化ビット数が使われています。標本化周波数か帯域幅を決め、量子化ビット数がダイナミックレンジを決めると捉えられていますが、標本化周波数を高く、例えば3GHzにすれば、量子化が1ビットでもオーディオ帯域(20~20kHz)のダイナミックレンジを100dB以上確保するこ とも可能です。この1ビットの符号列はデジタル信号でありながら、そのままアナログの原信号成分を持つという大きな特徴があります。
我々の研究室では1970年代から1bit記録を行っています。メモリーの容量は大きくなり、価格も安くはなってきてはいますが、長時間の音楽の録音に使うにはしばらく時間 がかかりそうです。現実の1ビットレコーディングにはΔΣ変調と言う手法を導入し2~20MHzの標本化周波数を使います。ΔΣ変調は1961年に安田靖彦先生(東京大学名誉教 授、早稲田大学名誉教授)が東京大学の猪瀬研究室の学生時代に考案されたもので、テープレコーダの交流バイアス、八木・宇多アンテナ等とともに日本の大発明です。
今回の録音には自作の5.6MHz8チャネルの録音機2台を中心に全20チャネルの録音を行いました。10年前には記録媒体にはテープを使いコントロールルーム入りきらなかった機材が、今回は記録媒体は半導体メモリ、ファンを含め可動部分のない記録がテーブルの片隅で行えました。
(但し、今作CDには全曲1bitではなく一部マルチビット音源曲も収録されます。)
プロデューサー | Ritsuco Endo |
ディレクター | Ken Komoguchi |
録音 | Genichi Kitami |
ミックス | Genichi Kitami |
マスタリング | Hiroshi Satow(Colombia Mastering) |
カバーフォト | Takahiko Ono |
ライナーフォト | Takahiko Ono |
ポートレイト | Rio Fukushima |
デザイン | Teruhisa Abe,Mai Miyake(C2design) |
録音スタジオ | Studio A-tone Yotsuya |
ミックススタジオ | Studio A-tone Nishi Azabu |
マスタリング | Colombia Mastering |